オーブンレンジの掃除で節電!イヤなにおいを除く対処法も紹介
冷めた料理もわずか数分で温めてくれるオーブンレンジ。
今はオーブンレンジのみを使ったレシピも数多く紹介されているので、毎日使っている方も多いでしょう。
万能調理器具の1つであるオーブンレンジですが、定期的に掃除している方は少ないのではないでしょうか?
つい見なかったことにしてしまうオーブンレンジの汚れですが、そのまま放置すると火事の原因になってしまう恐れがあります。
- オーブンレンジの掃除方法
- オーブンレンジのにおいを除く方法
- オーブンレンジを掃除する理由
- オーブンレンジをキレイに保つコツ
今回は、オーブンレンジの汚れに応じた掃除方法やにおいの対処法について詳しく解説します。
オーブンレンジの掃除で節電!
オーブンレンジは、食材を置く天板は汚れやすいので定期的に洗うものの、内側や外側の掃除はつい放置しがちです。
でも改めてオーブンレンジを見てみると、レンジの内側に油汚れや水垢汚れが付いています。
また、外側の排気口にホコリが溜まっているなんてことはありませんか?
実は、オーブンレンジに汚れが溜まっていたり、食品カスが残っていたりすると、食事を温める時に汚れや食品カスを感知してそれらも一緒に温めようとしてしまうのです。
そうなると、本来温めたい食事に熱が集中せず、加熱時間が長くなってしまいます。
結果、オーブンレンジの消費電力が増えて電気代がアップしてしまうのです。
節電のためにも、オーブンレンジの掃除はこまめにすることをおすすめします。
オーブンレンジを掃除する理由
オーブンレンジを掃除する理由は2つあります。
- オーブンレンジの発火・発煙を防ぐ
- オーブンレンジの衛生
それでは1つずつ解説します。
オーブンレンジの発火を防ぐ
オーブンレンジを掃除することにより、発火を防ぐことができます。
全国消費生活情報ネットワーク・システムの情報によると、2009年から2015年までに電子レンジの発煙や発火などに関する相談件数は669件。
このうち、汚れの付着などによる発煙・発火などと確認できた件数が74件ありました。
汚れの付着が原因の発煙・発火は主にオーブンレンジ庫内のマイクロ波の出口カバー部分から発生しています。
独立行政法人国民生活センターが同じ条件でテストしたところ、カバーに食品カスや汚れが付着していると、加熱直後から付着部分が発煙・発火したり火花が散る様子が確認できたとのこと。
電子レンジの発煙・発火のメカニズムは以下の通りです。
- マイクロ波の出口付近に食品カスまたは汚れが付着
- .電子レンジが作動することにより付着部位が一気に加熱
- 電子レンジ庫内の温度が上昇し発煙・発火
例え、マイクロ波の出口カバー付近に汚れが付いていなくても、加熱時間が長いと発煙・発火の恐れがあります。
定期的にオーブンレンジの掃除をして発火・発煙を防ぎましょう。
オーブンレンジの衛生
オーブンレンジの汚れをそのままにしておくと、菌が繁殖し食中毒になる可能性があります。
オーブンレンジは衛生的と思われがちですが、食品から出る水蒸気により菌が繁殖しやすくなっています。
そのため、温めようとした食品に菌が付き、食中毒になる恐れがあるのです。
そうならないためにも、オーブンレンジ内はキレイに掃除して、使った後は扉を開けて乾燥させるようにしましょう。
オーブンレンジの掃除方法
「オーブンレンジの掃除が必要であることは分かっているけれども、今まで掃除しなかったから大変そう…」
このように思っている方も多いでしょう。
でも、オーブンレンジの掃除は汚れの種類と場所によって正しい掃除をすれば短時間でピカピカになります。
オーブンレンジの掃除方法は以下の通りです。
- 軽い汚れは温めてふやかす掃除
- 焦げ付き・油汚れは重曹を使う掃除
- 水垢汚れはクエン酸を使う掃除
- 天板の汚れはオキシクリーンを使う掃除
- 外側の汚れは水拭き掃除
それでは1つずつ詳しく解説します。
オーブンレンジの軽い汚れは温めてふやかす掃除
オーブンレンジの軽い汚れは温めてふやかすだけでキレイに掃除することができます。
汚れを温めてふやかす掃除方法
- マグカップに水を入れてレンジで3~5分温める
- 庫内を蒸気で満たすためドアを開けずに10分ほどそのままにする
- ふきんでレンジの内部を拭く
オーブンレンジにスチーム調理機能が付いている場合はその機能を活用してもOK。
ふきんは柔らかく極細の繊維で作られたマイクロファイバークロスを使えば、さらに汚れ落ちがアップするのでおすすめです。
少し落ちにくいと感じたら、メラミンスポンジを使ってみましょう。
水を使って軽くこするだけできれいになりますよ。
オーブンレンジの焦げ付き・油汚れには重曹やセスキ炭酸ソーダを使った掃除
温めてふやかすだけで落ちない焦げ付きや油汚れには、重曹やセスキ炭酸ソーダを使う掃除をしましょう。
まずは、拭き掃除でオーブンレンジにこびりついた油汚れを落とします。
セスキ炭酸ソーダ・重曹を使った掃除方法
- 水250mlに小さじ1杯のセスキ炭酸ソーダを入れて混ぜる。重曹を使う場合は水400mlに重曹を大さじ1杯入れます
- 耐熱容器に入れてレンジで4分位温める
- レンジのドアを開けずに15分前後そのまにしておく
- 耐熱容器を取り出してふきんで庫内を拭く
重曹、セスキ炭酸ソーダはどちらもアルカリ性で、オーブンレンジの内部にこびりついた油汚れを落とすのに効果的です。
重曹、セスキ炭酸ソーダのどちらを使用してもいいのですが拭き掃除をする場合はセスキ炭酸ソーダの方が水に溶けやすいのでおすすめです。
拭き掃除で落としきれなかった頑固な焦げ付きには重曹ペーストを使って掃除をします。
重曹ペーストを使った掃除方法
- 重曹と水を3:1くらいの割合で混ぜてペースト状にする
- 焦げ付きに重曹ペーストを塗りラップをして10分ほど放置
- ヘラやプラスチックのカードなどを使い削り落とす
重曹には研磨作用があるので、焦げ付きを削り落とすのに効果があります。
焦げ付きを削り落とすときに金属製のたわしを使うと、オーブンレンジの内部を傷つける恐れがあるので、使わないようにしましょう。
オーブンレンジの水垢汚れにはクエン酸を使った掃除
重曹やセスキ炭酸ソーダで落ちない汚れは、水垢などのアルカリ汚れです。
酸性の性質を持つ、クエン酸水を使って汚れを落としましょう。
クエン酸水を使った掃除方法
- 水200mlにクエン酸を小さじ1杯入れて混ぜる
- スプレー容器に入れる
- ふきんまたはマイクロファイバークロスにスプレーしてレンジの内部を拭く
クエン酸水を作るときに水ではなく、40度くらいのお湯にクエン酸を溶かすとより洗浄力がアップします。
水垢汚れがひどい場合は、汚れを温めて落とす掃除方法をすると良いでしょう。
クエン酸水で汚れを浮かせて落とす掃除方法
- 水200mlにクエン酸大さじ1を入れて混ぜる
- 耐熱容器に入れてレンジで4~5分間温める
- オーブンレンジの扉を開けずに15分ほどそのままにする
- 耐熱容器を取り出してふきんで庫内を拭く
上記で汚れを浮かせて落とす場合、しっかり乾燥させないと水滴が水垢となって残ります。
ふきんで拭いた後は、レンジの扉をしばらく開けてレンジの内部を乾燥させましょう。
オーブンレンジの天板などの掃除には酸素系漂白剤を使った掃除
オーブンレンジの天板などの掃除にはオキシクリーンなどの酸素系漂白剤を使った掃除をします。
オーブンレンジの天板は食品をのせるところなので、定期的に洗う人も多いかと思います。
ですが、オーブンレンジから取り外せる給水タンクや給水トレイ、プレートなどの掃除は見落としがちです。
天板を洗うのと同時にこれらの部品も一緒に掃除しましょう。
酸素系漂白剤を使った掃除方法
- 天板とともに、オーブンレンジから取り外せる給水タンク、給水トレイ、プレートなどを食器用洗剤で軽く洗う
- 大きなたらいなどにお湯と酸素系漂白剤を大さじ2杯くらい入れて1時間浸け置く
- 水で洗い流し洗剤などで再度洗う
酸素系漂白剤とはアルカリ性の「過酸化ナトリウム」が主成分となっている漂白剤の1種です。
水に溶かすと汚れを分解する働きのある酸素の泡をシュワシュワと発生させます。
酸素系漂白剤の効果は以下の通りです。
酸素系漂白剤の効果
- 酸素の泡で汚れを剥がし取る
- アルカリ性の作用で油汚れを分解
- 漂白効果で雑菌を除菌
今回のように天板やオーブンレンジの周辺機器の除菌や漂白はもちろんのこと、風呂釜や洗濯槽の掃除、衣類の染み抜きや除菌にも使用することができます。
オーブンレンジの外側の掃除は水拭き掃除
オーブンレンジの外側は水拭き掃除をしましょう。
意外と盲点なのが、オーブンレンジの外側の汚れ。
キレイに見えますが、手垢やホコリ、油汚れがついています。
オーブンレンジの内側だけでなく、外側も水拭き掃除しましょう。
排気口周辺にホコリがたまるとオーブンレンジ内の温度が上昇し、発煙・発火の原因にもなるので、ご注意ください。
手垢や油汚れが落ちにくい場合は、クエン酸水またはセスキ炭酸ソーダ水をふきんにスプレーしてふきあげるとキレイになります。
オーブンレンジの臭いを除く3つのアイテム
オーブンレンジの臭いが気になるときは以下の3つのアイテムを使って掃除しましょう。
オーブンレンジの臭いを除く3つのアイテム
- レモンやみかんの皮
- コーヒーの出し殻
- 酢やクエン酸
それでは1つずつ使い方を解説します。
レモンやみかんの皮
レモンやみかんなど柑橘類の皮には「リモネン」と呼ばれる成分が含まれ、イヤなにおいを消臭するのに有効です。
食べ終わった後の皮を皿に乗せ、レンジで温めて冷めるまで待っておけばOK。
リモネンは界面活性剤のような働きもするため、油汚れを落とすのにも効果的です。
チンした後の皮で気になる汚れを拭くと、においも汚れも落とせて一石二鳥ですね。
コーヒーの出し殻
ドリップコーヒーを淹れた後のコーヒーかすにはにおいを吸着するはたらきがあり、レンジ内のにおいを抑えてくれます。
コーヒーかすを平皿に広げ、1分ほど温めるだけでOKです。冷めたら取り出し、庫内の湿気を逃すためにしばらく扉を開けておきましょう。
酢やクエン酸
前述したクエン酸を使って掃除する方法は、汚れを落とすだけでなく消臭にも効果があります。
クエン酸がなければキッチンにある酢を使いましょう。
耐熱容器に入れて水で5倍ほどに薄めて、1〜2分ほど加熱。15分ほど放置後、冷めたら取り出して内側を布巾などで拭きます。
オーブンレンジをキレイに保つ3つのコツ
オーブンレンジは汚れの種類別に正しい掃除をすれば短時間でキレイに掃除できますが、それでも長年ついた汚れを落とすのは大変です。
オーブンレンジを使うとき、ほんの少しの手間をかけるだけで、大掛かりな掃除をする必要はなくなります。
ここでは、オーブンレンジをキレイに保つ3つのコツをご紹介します。
オーブンレンジをキレイに保つ3つのコツ
- オーブンレンジを使ったらすぐ拭く
- オーブンレンジで食材を温めるときにフタやラップを使う
- オーブンレンジを使ったら換気をする
それでは1つずつ解説します。
オーブンレンジを使ったらすぐ拭く
電子レンジやオーブンレンジは使うたびにサッと拭きましょう。
加熱後すぐは高温になるため少し時間をおき、まだほんのり温かさが残っているころが汚れを落としやすいタイミング。
やけどには注意しながら拭きましょう。
すぐ手に取れる場所に専用の布巾やクロスを用意しておくと良いですね。
オーブンレンジで食材を温めるときにフタやラップを使う
使用の際には吹きこぼれや飛び散りを防ぐために、食品にフタやラップをかけて加熱しましょう。
レシピや食品によってはしない方がよい場合もありますが、基本的にはフタやラップを使うと汚れをつきにくく、掃除の手間を減らすことにつながります。
オーブンレンジを使ったら換気をする
電子レンジやオーブンレンジの使用後、扉を閉めたままだと中に湿気がこもり、水垢汚れやにおいの原因となります。
使い終えたあとは扉を開けて換気し、内側を乾燥させましょう。
まとめ
オーブンレンジの汚れを放置したまま、使い続けると発煙・発火の恐れがあります。
- オーブンレンジは重曹・クエン酸など自然由来の洗剤を使って掃除できる
- オーブンレンジの汚れは温めた蒸気で拭き上げるとよく落ちる
- オーブンレンジの汚れが蓄積すると発煙・発火の原因になる
- オーブンレンジの汚れが蓄積すると食材が温まりにくくなり電気代アップ
- オーブンレンジは菌が繁殖しやすい!こまめに掃除する
オーブンレンジは毎日使うものの、ドアを閉じると汚れが目立たないため、つい掃除をサボりがちです。
汚れのこびりついたオーブンレンジは、電気代アップの原因にもなります。
また、食材を温めて出る水蒸気が電子レンジの内側にこもることにより、雑菌の苗床となってしまうこともあるのです。
オーブンレンジの掃除をこまめにすることで、節電効果が高く清潔なオーブンレンジが実現します。
安全に使うためにもオーブンレンジの掃除をこまめに行いましょう。