夏が旬の野菜や果物の特徴!暑さを乗り切る秘密や選び方を解説
夏が旬の野菜や果物を知っていますか?
今回は夏が旬の野菜や果物の特徴や栄養素から美味しいレシピまでを紹介します。
この記事を読めば、夏が旬の野菜や果物を理解でき、夏の食卓がより豊かになりますよ。
夏の食欲がないときも食べられるレシピも紹介していますので、ぜひ作ってみてくださいね。
夏が旬の野菜や果物の特徴
夏の野菜といえば、きゅうり、トマト、なすなど色鮮やかなが多いですよね。
夏野菜の鮮やかな色は夏の強い紫外線から、身を守るため。
夏の野菜も私たちと同じように、紫外線を浴びすぎると細胞が破壊されてしまします。
夏の野菜は紫外線による細胞の破壊から身を守るために、あえて濃い色に変色するのです。
また、この鮮やかな色素には、高い抗酸化作用があります。
この抗酸化作用のある色素により夏の野菜の旨味が実に蓄積するそうです。
だからこそ実に栄養がぎゅっと詰まっているのですね。
夏が旬の野菜や果物を食べると暑さを乗り切れると言われるのはなぜ?
夏が旬の野菜や果物には活性酸素を抑える効能―抗酸化作用のある栄養素が多く含まれています。
活性酸素は肌のしみやシワといった老化現象や、動脈硬化など生活習慣病、夏バテの原因にもなるやっかいな老廃物です。
活性酸素は夏の強い紫外線はもちろんのこと、高温による自律神経の乱れによって増えます。
夏が旬の野菜や果物を積極的に摂ることによって、有害な老廃物である活性酸素を抑えて夏バテを防止できます。
その他にも夏が旬の野菜や果物には、
- カリウム…水分摂り過ぎによるむくみの解消
- ビタミンB1,B2…疲労回復効果
- ミネラル…熱中症予防
など厳しい夏を乗り越えるための栄養素が豊富に含まれています。
夏に旬を迎える美味しい野菜6選!選び方のポイントも紹介
夏が旬の野菜や果物には栄養が豊富だということは分かっていただけたかと思います。
ここでは夏に旬を迎える代表的な野菜を6種類紹介します。
- きゅうり
- なす
- トマト
- ピーマン
- ゴーヤ
- トウモロコシ
それぞれの野菜の特徴や選び方のポイントについては以下の通りです。
きゅうり
きゅうりは「世界一栄養のない野菜」といわれていますが、これには少々誤解があります。
実際には「Least calorific fruit(発熱量の少ない果実)」といわれており、つまりは「カロリーのもっとも低い果実」ということなんです。
確かにきゅうりは約95%が水分で、カロリーはあまりありませんが、栄養素もきちんと含まれているのでご安心を!
カリウムを豊富に含むきゅうりは摂取することでナトリウムの排出を促し、むくみを解消したり、体内の熱を外へ出したりするはたらきに優れています。
また、カリウム不足は夏バテの原因のひとつとも。
きゅうりはサラダなど生で食べるのが一般的ですが、豚肉と一緒に炒めるのもおすすめです。大きく育ちすぎたものは、煮物にしてもおいしくいただけますよ。
選び方のポイント
おいしいきゅうりはイボがチクチクして尖っており、実にハリがあって太さがなるべく均一なものを選ぶのがポイントです。
実が大きく曲がっていても味に影響はありません。直売所などでお得になっていたら、ぜひ購入しましょう。
ナス
ナスはインドが原産で、日本には奈良時代に伝来してきました。5〜9月ごろがもっともおいしく食べられる季節です。
「秋ナスというくらいだから秋が旬じゃないの?」と思われる方も多いかもしれませんね。
じつは「秋ナス」とは言っても、晩夏から初秋にかけてが旬。旧暦ではちょうど秋にあたるため、現在の季節の感覚とは少しズレてしまうのです。
ナスの皮にはクロロゲンというポリフェノールが豊富に含まれており、抗酸化作用や動脈硬化予防、ガンの抑制といった効果が期待できます。
また、ナスは油との相性がよいのもポイント。
重量の約20%の油を吸収できるため、油に含まれるビタミンEを効率よく摂取できるんです。
選び方のポイント
ナスはヘタのトゲが痛いくらいのものが新鮮です。
また、実にハリがあり、表面にツヤがあるもの、ずっしりとした重みがあるものを選びましょう。
トマト
トマトはもともと観賞用として育てられており、明治時代以降になって食べられるようになりました。
赤い実の元であるリコピンが豊富に含まれ、活性酸素の発生を抑えるはたらきによって、シミやくすみの予防、がんの抑制などが期待できます。
また、最近の研究でトマトには体内のアルコール濃度を低下させるはたらきがあることも判明しました。
晩酌のおともとしてトマトを使った料理を食べることで、より楽しくお酒が楽しめるかもしれませんね。
選び方のポイント
トマトは丸くてずっしりとした重みがあり、ヘタが緑色をしていてピンと伸びたものを選びましょう。
また、お尻の部分に放射状の筋があるものを見つけるのが、糖度の高いトマトを選ぶコツです。
ピーマン
ピーマンは唐辛子の辛みを抑えた品種で、戦後になって一般へ広まりました。
食卓の主流である緑色のピーマンはじつは未完熟な実だってご存じでしたか?
赤く色づいたものが完熟のピーマンで、緑のものよりも栄養価が高いんです。
また、パプリカもピーマンの一種。
ビタミンCがたっぷり含まれることで有名なピーマンですが、パプリカはさらに多くのビタミンCを含んでいます。
オレンジパプリカなら6分の1個、赤パプリカなら3分の1個で1日の必要摂取量を摂れるのだとか!
他にもピーマンやパプリカには、カロテンを多く含み、体内でビタミンAに変換されることで、抗酸化作用により老化を抑制するはたらきがあります。
選び方のポイント
ピーマンもパプリカも、色が均一で濃く、ツヤがあるもの、実に弾力があるものを選びましょう。
また、軸の切り口が新しいものを選ぶのが新鮮なピーマンを選ぶポイントです。
ゴーヤ
独特の苦味を楽しむゴーヤはもともと沖縄や九州南部で食べられており、沖縄料理のブームなどをきっかけに、1990年代から全国的に広まりました。
ゴーヤは緑色の実が一般的ですが、こちらもピーマンと同じように未完熟なもの。
完熟すると皮は黄色くなり、さらに中から種が飛び出してきます。
ゴーヤは栄養価が高く、とくにビタミンCは加熱しても壊れにくいのが特徴。
さらにβカロテンとの相乗効果で、風邪予防や美容効果なども期待できます。
また、苦味成分はモモルデシンと呼ばれ、血圧や血糖値を下げるはたらきや、食欲を増進して夏バテの予防にも。
選び方のポイント
ゴーヤはイボがぎっしりと詰まり、ほどよく弾力のあるものを選びましょう。
緑が濃いものは苦味が強いことが多いため、苦手な方は色に注意して選ぶのがおすすめです。
トウモロコシ
トウモロコシにはさまざまな品種があります。
ポップコーンの原料となるのは粒の固い「爆裂(ポップ)種」、デンプンや飼料になる「デント種」、明治時代の後期まで一般的に食べられていた「フリント種」など。
現在私たちが食べているのはスイートコーンと総称され、メロンのように甘みが強く、生で食べられるなど、年々品種改良が進んでいます。
トウモロコシは糖分やデンプン質を多く含み、私たちの身体を動かすエネルギー源となります。
また、リノール酸やアスパラギン酸、オレイン酸など不飽和脂肪酸も多く含み、悪玉コレステロールを減らして動脈硬化を予防するはたらきも。
選び方のポイント
トウモロコシはあまり日持ちしないため、新鮮な皮付きのものを選びましょう。
鮮やかな緑色の皮で、ヒゲが茶色でフサフサ・しっとりとしているもの、粒が揃っているものを選ぶのがポイントです。
夏に旬を迎える美味しい果物5選!選び方のポイントも紹介
夏の代表的な野菜を紹介したところで、次に夏の代表的な果物を5つご紹介します。
- 桃
- スイカ
- ブルーベリー
- マンゴー
- さくらんぼ
それぞれの果物の特徴や選び方のポイントについては以下の通りです。
桃
桃の原産は中国ですが、日本での桃の生産は岡山県が始まりといわれています。
現在では多くの品種が展開され、とくに白桃は高級フルーツのひとつ。
桃には整腸作用のあるペクチンといった水溶性食物繊維が豊富に含まれ、便秘解消にも効果的です。
また、主成分の果糖は、疲労回復に即効性のあるエネルギー源となります。
皮にもたっぷりの栄養が含まれているため、産毛だけを落としてそのまま食べるのもおすすめです。
食べる直前に冷蔵庫で冷やしておき、甘みの少ないものはコンポートやジャムにしてもよいでしょう。
選び方のポイント
桃はふっくらとしてきれいな丸みのあるもの、全体的に産毛があり、色づいているものを選びましょう。
より色の濃いもの、香りの強いものが甘みがあります。
スイカ
夏の代表的な果物であるスイカ。
原産はアフリカで、中国よりも西からやってきた瓜なので「西瓜」と呼ばれるようになりました。
果肉だけでなく種にもカリウムが多く含まれ、中国ではよく食べられているんだとか!
他にも葉酸やタンパク質といったさまざまな栄養もスイカの種には含まれています。
ちなみにスイカの種を飲み込むと盲腸になる、というのは迷信なのでご安心を。
また、果肉にもβカロテンやリコピンが豊富に含まれ、皮膚や粘膜の健康維持や老化の抑制などのはたらきが期待できます。
選び方のポイント
緑と黒のコントラストがはっきりしていて、ツルが茶色くなっておらず、お尻の薄茶色の部分が小さいものを選びましょう。
ブルーベリー
最近では国産のものも多く出回り、観光農園でのブルーベリー狩りが各地で楽しめるようになりました。
輸入物は年間を通して店頭に並んでいますが、国産ブルーベリーの旬は夏。
また、ブルーベリーだけでなく、ジューンベリーやマルベリーといった他のベリー類も夏が旬にあたります。
よく知られているように、ブルーベリーにはアントシアニンと呼ばれるポリフェノールが豊富です。
目の疲労を和らげたり、視力回復にはたらきかけたりする他にも、ガンや生活習慣病の原因といわれる活性酸素を抑える効果も期待できるんだとか。
また、食物繊維やビタミンEも多く含まれている、栄養たっぷりなフルーツです。
選び方のポイント
ブルーベリーは皮の色が濃く鮮やかな青紫で、実にはハリがあるものを選びましょう。
大粒の方が甘い傾向にあり、ブルーム(白い粉)が実の表面についていると新鮮な証拠です。
収穫後は追熟しないので、早めに食べきるかジャムなどに加工するのがおすすめです。
マンゴー
トロピカルフルーツの代表ともいえるマンゴーですが、近年では国内での生産も増加し、とくに宮崎県産の『太陽のタマゴ』は贈答品としても人気を博しています。
独特な香りと濃厚な甘さ、たっぷりの果汁やなめらかな舌触りが特徴。
しかしマンゴーは「ウルシ科」に属するため、アレルギーのある方はかぶれることもあり、注意が必要です。
おいしさだけでなく、βカロテンや葉酸、ビタミンC、食物繊維、カリウムなど、栄養も満点。
選び方のポイント
マンゴーは皮の色が鮮やかで、しっとりとしたツヤがあるものを選ぶのがおすすめ。
皮にたるみやシワがあったり、黒い斑点があるものは新鮮ではないため、避けた方がよいでしょう。
さくらんぼ
初夏に出回るさくらんぼは、正しくは桜桃(おうとう)といい、桜の木になる実。
とはいえ、花を鑑賞するソメイヨシノなどとは異なり、セイヨウミザクラやスミミザクラなどの品種がさくらんぼの木です。
さくらんぼの国内での栽培には手間がかかり、生育できる場所も限られているため、非常に高価。
そのため、お中元などの贈り物として高い人気を誇ります。
また、さくらんぼはその小さな1粒にたくさんの栄養素が詰まっているのも特徴。
主成分のブドウ糖は体に吸収されやすく、すぐにエネルギーとして働いてくれます。
その他にもビタミン類やミネラル、カロテン、ポリフェノールなどさまざまな栄養素をバランスよく含んでいます。
選び方のポイント
おいしいさくらんぼは、全体的に赤く色づき、ツヤがあるもの、枝の緑色が鮮やかなものを選びましょう。
収穫後は追熟せず、味が落ちていくため、早めに食べきるようにしたいですね。
夏が旬の野菜や果物を使ったレシピ
夏の野菜や果物が分かったところで、ここからはこれらを使ったレシピをご紹介します。
どれも簡単に作れるものばかりなのでぜひ、作ってみてくださいね。
野菜たっぷりキーマカレー
夏野菜の種類も一度に摂れて香辛料で食欲も増すのでおすすめです!
- カレールー…40g
- 合挽きミンチ…100g
- にんにく…1かけ
- 玉ねぎ…1/2個
- トマト…1/2個
- なす…1/2個
- ピーマン…1個
- パプリカ…1/4個
- 食用油…大さじ1
- 水…85ml
- 野菜とルーをみじん切りにする。
- フライパンに油をひき熱する。
- (1)のにんにくと玉ねぎをを炒めて玉ねぎが透き通ってきたら、ミンチを加えて炒める。
- (1)のトマトを半分と、なす、ピーマン、パプリカを加えてサッと火を通し、水を加える。煮立ってきたら灰汁を取り、ふたをして中火で約5分煮る。
- 一旦、火を止めルーを入れて溶かしたら、また弱火で焦げ付かないようかき混ぜながら約10分煮込む
- 最後に残っているトマトを入れてひと煮立ちさせて完成。
※食用油をココナッツオイルにすると本場の風味を味わえます。
桃とモッツァレラと生ハムのサラダ
おしゃれな料理なのに作るのは意外と簡単でオリーブオイルの抗酸化作用も相乗効果でいただけます!
- 桃…1/2個
- モッツァレラチーズ…50g
- 生ハム…10g
- 国産レモン…1/4個
- 塩…2つまみ程度
- 黒コショウ…適量
- オリーブオイル…適量
- モッツァレラチーズは袋から取り出したら水気を軽く拭き、一口大にちぎる。
- 1.5cm角位の大きさに生ハムを切っておく。
- 桃も皮を剥き、一口大の大きさに切る
- 1と3をお皿に交互に盛り付け、塩を全体にふり、黒コショウを振りかける。
- 生ハムものせ、レモン汁を満遍なくふりかけ、オリーブオイルもたっぷりとまわしかける。
- レモンの皮をゼスターやおろし金で削りふりかけて出来上がり。
※あれば飾りにミントをちぎっても見た目がより一層鮮やかになります。オリーブオイルはたくさんかけた方が材料の一体感が増して美味しくなります。
まとめ
夏が旬の野菜や果物には、厳しい夏を乗り切るための栄養素が豊富に含まれています。
夏バテや熱中症予防のためにも、夏が旬の野菜や果物を積極的に取り入れていきましょう。
- 夏野菜の色が濃い理由は紫外線から身を守るためでこの濃い色を作る色素には抗酸化作用がある
- 夏の果物には紫外線から肌を守る栄養素が豊富
- 夏の野菜・果物には水分が多いものが多く身体を冷やす効果も期待できる
夏の暑さは年々厳しくなっていますが、海水浴やキャンプ、祭りなど夏にしかできない楽しみも多くあります。
夏が旬の野菜や果物を美味しく食べて、厳しい夏を元気にそして楽しく過ごしましょう。