新型コロナウイルスとは?感染状況や予防法についても解説
昨年12月、中国に突然発生した新型コロナウイルスは、あっという間に世界中に広まりました。
新型コロナウイルスの恐ろしいところは、未だに有効な治療法が開発されておらず老若男女関係なく重症化する可能性があることです。
私の運営するカフェには世代を問わず、様々なお客様が来られるのでとても他人事とは思えません。
またトイレットペーパーやキッチンペーパーの買い占めが起こったときには、お店の在庫があとどれくらいあるか…ドキドキしながら騒ぎが収まるのを待っていました。
新型コロナウイルスから自分や大切な人の命を守るには、常に正しい情報を知っておく必要があります。
そこで今回は新型コロナウイルスの基本知識や予防法、最新情報が確認できるWEBサイトをまとめていきたいと思います。
新型コロナウイルスを予防したいけど何から始めればいいのか分からない!という方でもこの記事を読めば安心です。
- 新型コロナウイルスってどんな感染症なのか
- 新型コロナウイルスの主な症状
- 新型コロナウイルスの予防法
- 必要以上に怖がらなくてもいい感染症
- 感染が疑われたときの対処法
ぜひ最後まで読んで、新型コロナウイルスの正しい情報を確認しましょう。
新型コロナウイルスとは?
新型コロナウイルス感染症とは、2019年12月頃から中国の湖北省武漢市で確認された発生源不明の感染症のことです。
日本では2020年1月16日に武漢市から帰国した30代の男性の初感染を確認してから、感染拡大させないための対策が実施されていますが、今日まで患者が増え続けています。
コロナウイルスってどんなウイルス?
コロナウイルスは現時点で7種類確認されていますが、感染経路に注目すると2つに分けられます。
- 人から人へ感染するコロナウイルス(4種類)
- 動物から人へ感染するコロナウイルス(3種類)
人から人へ感染する4種類のコロナウイルスは風邪の原因の1つであり、主に冬に流行のピークが見られます。多くの感染者は軽症です。
一方、動物から人へ感染するコロナウイルスは重症肺炎を引き起こしやすく死亡に至るケースもあります。
過去に流行した動物から人へ感染し、広がったコロナウイルスは以下の2つです。
- 重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)
- 中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)
2002年に中国広東省で発症し、アジアを中心に30ヵ国以上で流行したSARSはコウモリ由来のコロナウイルスでした。
日本に近い各国で流行したことから記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
一方、2012年にサウジアラビアで発見されたMERSはヒトコブラクダ由来のコロナウイルスです。
WHOの報告によると2019年11月30日時点で、27カ国2,494人の感染者が報告され致死率34.4%と非常に高くなっています。
ただウイルス感染しても、ほとんどの人が風邪症状で済んでいることから、検査を受けていない感染者が何万人も存在しているだろうと推測されています。
新型コロナウイルスの発生源は未だ確定されていません。
ただ武漢市では大きな市場があり、動物の生体を売買する店もあることから、動物から人へ感染したコロナウイルスではないかと考えられています。
新型コロナウイルスが世界に拡大した理由
新型コロナウイルスが世界に拡大した理由は、感染者の多くが軽症や無症状であることが考えられます。
そのため空港や港での検疫や健康チェックをスルーして多くの感染者が世界各国に入国してしまいました。
また新型コロナウイルスは飛沫感染や接触感染によって感染することから、日常生活で感染してしまうことも感染拡大の理由の1つです。
新型コロナウイルスの症状
新型コロナウイルスの症状は以下の通りです。
- 発熱
- 疲労感
- 空咳
- 鼻水・鼻づまり
- のどの痛み
感染者のほとんど(約80%)は、新型コロナウイルスに感染しても風邪症状にとどまり特別な治療を受けなくても回復します。
しかし高齢者や高血圧、心臓病、糖尿病など基礎疾患を抱えている人は重症化する可能性が高くなるので注意が必要です。
新型コロナウイルスに子供が感染しても重症化しないの?
新型コロナウイルスの小児患者数は大人に比べて少なく、重症化する割合も大人に比べるとかなり低くなっています。
ですが2020年4月1日に山梨県で0歳の乳児が新型コロナウイルスに感染し、心肺停止状態で緊急搬送されたケースもあるので安心できません。
子供は正確に症状を訴えられないので、両親がとくに注意深く見守る必要があります。
また喘息などの基礎疾患を持っている場合は、重症化する可能性があります。
基礎疾患ごとにリスクや対応は違いますので、気になることがあればかかりつけ医に早めに相談しましょう。
新型コロナウイルスの日本での感染状況
4月5日12時時点で、新型コロナウイルスの国内感染者は2,381名になりました。内訳は以下の通りです。
- 症状のある感染者 2,239名
- 無症状の感染者 324名
- 検査により陽性が出た感染者(症状の有無を確認中) 708名
東京都内では1日の感染者数が100名近くになっており、その他の都道府県でもクラスターと呼ばれる集団感染が各地で発生しています。
詳しい感染状況や最新情報は厚生労働省の特設ページをご覧ください。
新型コロナウイルスの予防法
未解明な部分が多く、重症化すると死亡するケースもある新型コロナウイルス。
感染しやすく、政府や自治体より休校や外出自粛要請が出ていることから、自分や家族の健康をどうやって守るべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
新型コロナウイルスは風邪やインフルエンザなどと同じように以下の2つの方法で予防できます。
- 正しい手洗いと咳エチケットを行う
- 人が集まる場所に極力行かない
それでは1つずつ解説します。
正しい手洗いと咳エチケットを行う
出典:厚生労働省
新型コロナウイルスは飛沫感染や接触感染によって感染します。
そのため感染を防ぐには「手洗い」・「咳エチケット」を行うことが何よりも重要です。
ここでは正しい手洗いと咳エチケットを確認しましょう。
- 流水で手を洗い流す
- 石鹸をつけて手のひらをよくこする
- 手の甲にせっけんの泡を伸ばすようにこする
- 指先・つめの間を念入りにこする
- 指の間を洗う
- 親指と手のひらをねじり洗う
- 手首をあらう
- 流水で石鹸を洗い流し、清潔なタオルまたはペーパータオルで水分をふき取る
参照:厚生労働省
手を洗うタイミングは、外出から帰宅したときはもちろんのこと調理前や食事前など、こまめにすることをおすすめします。
また新型コロナウイルスは無症状や軽症の感染者が多いことから、もしかするとすでに感染している可能性があります。
他の人に感染し拡大を防ぐためにも咳エチケットを実践しましょう。正しい咳エチケットは以下の3つです。
- マスクを着用する
- ティッシュやハンカチで口や鼻を覆う
- 上着の内側や袖で口や鼻を覆う
以前は咳やくしゃみを手で押さえるのも咳エチケットの1つだと考えられていました。
でもこれは飛沫感染の予防にはなりますが、付着感染の可能性が高まるのでやめましょう。
人が集まる場所に極力行かない
人が集まる場所に行くと飛沫感染や接触感染の可能性が高くなります。
冬の厳しい寒さから温かくなり、外出しやすい季節となりましたが新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着くまでは、人が集まる場所に極力行かないようにしましょう。
また免疫力を高めるのも、感染予防には効果的です。
普段から十分な睡眠とバランスのよい食事を心がけましょう。
新型コロナウイルス予防のために簡易布マスクと消毒液を作ろう
新型コロナウイルスは、飛沫感染や接触感染によって感染するので、予防するには手洗いだけでなくマスクや手指消毒が効果的です。
でも12月に新型コロナウイルスが確認されてから、国内ではマスクと手指消毒液の買い占めが行われ、4月5日時点でも手に入りにくい状態です。
マスクほどではありませんが、手指消毒液も品薄状態となっており、1家族1個までなど購入が制限されています。
また心無い一部の人たちによりマスクや手指消毒液が高額で転売されています。
なおマスクは今まで輸入品に頼っていましたが、深刻なマスク不足により政府の要請を受けて「シャープ」が3月中にマスクの生産を開始することになりました。
これにより1日あたり15万枚、最終的には50万枚の製造が予定されているので、マスク不足も少しは緩和されるかもしれません。
とはいえ、いつ手に入るか分からないマスクや手指消毒液をじっと待っていては感染を予防できません。
ここでは、簡易布マスクと接触感染を防ぐための消毒液の作り方をご紹介します。
ハンカチとゴムで作る簡易布マスク
日本全国で品薄となっているマスク。
薬局の開店前に並んで、使い捨てマスクの入荷を待つ人も多いのではないでしょうか。
でも実はマスクは布とゴムで簡単に作ることができます。
- ハンカチとゴムを用意する
- 三つ折りにする
- 両端にゴムを通し、点線で折る
- 片側をもう一方の布の中に折りこむ
- 大きさを調整する
- 鼻と口をしっかりと覆う
針や糸を使わずに簡単にできるマスクなので、マスクを作る時間のない方や裁縫が苦手な方でもすぐに作れます。
また毎日ハンカチを取り換えて使えば、清潔に使用できます。
マスクがなくて困っている方は、是非作ってみて下さい。
消毒液の作り方
手すりやドアノブに付いたウイルスはしばらく生存するので、接触感染してしまう可能性があります。
消毒液や除菌シートが品薄状態となっているので、心配な方も多いのではないでしょうか。
でも実は、市販の家庭用塩素系漂白剤を水で薄めることで消毒液を作れます。
家庭用塩素兼漂白剤の濃度によって、用途が違いますのでご注意ください。
- 500ミリリットル用のペットボトルを用意する
- ペットボトルに家庭用塩素系漂白剤をキャップ1杯(5ミリリットル)入れる
- ペットボトルに水を入れてよく混ぜる
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- 500ミリリットル用のペットボトルを用意する
- ペットボトルに家庭用塩素系漂白剤をキャップ2杯(10ミリリットル)入れる
- ペットボトルに水を入れてよく混ぜる
消毒液はペーパータオルなどに含ませて、ドアノブなどを拭いた後、水拭きすればOKです。
消毒液を使うときには以下の5点にご注意ください。
- 家庭用塩素系漂白剤の製品によって使用方法が異なるので、「使用上の注意」をよく読む
- 手荒れの可能性があるので手指消毒液としては使用しない
- スプレーボトルの吹きかけはウイルスを拡散させる恐れがあるのでしない
- 直射日光を避けてできるだけ早めに使い切る
- 子どもの手の届かない場所に保管する
自分の命はもちろんのこと家族の命を守るためにもぜひ、作ってみてください!
新型コロナウイルスから命を守るための外出自粛
新型コロナウイルスの重症化や死亡は高齢者が大半を占めることから、学生や働き盛りの社会人は自分たちには関係ないと思われがちです。
そのため政府や自治体から外出自粛要請が出ても、どこか他人事のように思っている人も多いのではないでしょうか。
でも世界に目を向けると、基礎疾患のない10代~30代の死亡例も報告されています。
日本でも2020年3月29日に国民的コメディアンで俳優の志村けんさんが新型コロナウイルスに感染し亡くなりました。
日本だけでなく海外にも大きな衝撃を与えたこの出来事に、初めて新型コロナウイルスの恐ろしさを知った人も多いのではないでしょうか。
確かに若者は高齢者に比べて免疫力も高く、体力もあるので新型コロナウイルスに感染し発症したとしても軽症で済むケースがほとんどでしょう。
ただ新型コロナウイルスは感染力が高いため、軽症または無症状でも他の人にうつす可能性があります。
新型コロナウイルスを持ったあなたが不用意に外出したことにより、やむを得ず外出した高齢者や基礎疾患を持った人を感染させてしまったら…意図せずにその人たちの命を脅かすことになるのです。
他人だけではありません。
不要不急の外出によりあなたの大切な家族や友人、恋人も命の危険にさらしてしまうかもしれません。
いきなり外出自粛要請が出て、混乱する気持ちも分かります。
卒業式が中止になり、先生や友人に会えずに寂しい思いをした人もいるでしょう。
でも今は我慢の時です。
外出を控えるだけで多くの人の命を守ることができます。
不要不急の外出を避けて、今は自宅でゆっくり過ごしましょう。
新型コロナウイルス感染の疑いがあるときは…
国内の新型コロナウイルスの感染者は日々増加しており、一部地域ではクラスターと呼ばれる集団感染が起きている状況です。
そこで、厚生労働省では以下の症状がある方は各地方自治体に設けている「帰国者・接触者相談センター」に相談するよう呼び掛けています。
- 風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている。(解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます)
- 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある。
- 高齢者や基礎疾患等のある方、妊婦の方は、上の状態が2日程度続く場合
これらの症状があると心配になり、すぐに病院に行きたくなりますよね。
ですが、緊急の場合を除き「帰国者・接触者相談センター」の相談なく病院受診するのは控えましょう。
新型コロナウイルスの検査(CPR検査)は、感染症設備が整っている一部の医療機関でしか受けられません。
もし感染していた場合、病院内でクラスターが発生する恐れがあります。
感染したかもしれない…と思ったらまずは落ち着いて「帰国者・接触者相談センター」に相談しましょう。
まとめ
新型コロナウイルス感染症の基礎知識や予防方法、現在の政府の対策等について解説しました。
新型コロナウイルスはまだ未解明でウイルスそのものに対抗する薬がないことから、これからも感染者が増えていくことが予想されます。
- 2019年12月頃に中国湖南省武漢市から発生したウイルス
- 感染しても約80%の人は軽症または無症状
- 基礎疾患がある人は重症化しやすいので注意
- 手洗いや咳エチケットで感染防止できる
- マスクや消毒液の高額転売に騙されないよう注意
- 感染が疑われたら「帰国者・接触者相談センター」に連絡
新型コロナウイルスは死亡率も高いことから、不安や焦りの気持ちも強くなる方もいるでしょう。
でも新型コロナウイルスは感染しやすい特徴を持っていますが、他のウイルスと同じように手洗いや咳エチケットで予防することができます。
もし感染しても約80%の人は無症状または軽症で済んでいることも事実なのです。
もちろん人が集まるところに行かない、外出を控えることは大切ですが必要以上に怖がらず、買い占めやデマに騙されないよう気を付けましょう。