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標準報酬月額に含まれるもの・範囲は?併せて社会保険料の金額・給与から引かれる金額を確認しよう!

店長ゆき
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会社員Sさん
会社員Sさん
標準報酬月額に含まれるものを知っていると、社会保険料も計算できるって本当?
主婦Aさん
主婦Aさん
標準報酬月額に含まれるもの」っていうけど、標準報酬月額って一体なに?

毎月支払っている社会保険料。

人それぞれ金額が違いますが、どうやって算出しているのかご存知ですか?

社会保険料を計算するには「標準報酬月額」を知ることが必要なのです。

今回は社会保険料がどう決まるのか、そしてその計算に必要な標準報酬月額とは何かについて解説していきます。

FP店長@ゆき
FP店長@ゆき
標準報酬月額に含まれるものについても確認していきましょう!

この機会に給与から引かれるお金について意識してみませんか?

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標準報酬月額に含まれるもの・範囲は?

標準報酬月額に含まれるもの・範囲は?

まずは収入の中で何が標準報酬月額に含まれるかを確認しておきましょう。

以下の表をご覧ください。

標準報酬月額に含まれるもの 標準報酬月額に含まれないもの
通貨で支給
  • 給与
  • 期末手当
  • 勤勉手当
  • 役職手当
  • 家族手当

など

  • 出張旅費
  • お祝い金
  • 退職手当
  • 期末手当
  • 賞与(年3回以下のもの)

など

現物で支給
  • 住宅
  • 被服
  • 食事
  • 現物で渡される通勤手当(定期券)

など

  • 住宅(標準価額により算定した額以上の金額を本人から徴収している場合)
  • 食事(標準価額による算定した金額の3分の2以上を本人から徴収している場合)

標準報酬月額の算出に必要な「報酬」とは雇用主から被雇用者へ労務の対価として支払われるもの全てを指します。

ただし、「出張旅費」や「お祝い金」のように臨時で支払われるもの、「賞与」のように3ヵ月以上ごとに支払われるものについては標準報酬月額の算出には利用しません。

また「通勤手当」は3ヵ月以上毎に支払われたとしても標準報酬月額の算出に利用します。

そもそも標準報酬月額とは?わかりやすく解説

そもそも標準報酬月額とは?わかりやすく解説
標準報酬月額は前の章でご紹介した「報酬」の月額ごとに設定されています。

一例ですが、次の表のように表されます。

報酬月額※ 標準報酬月額
63,000円~73,000円未満 68,000円
63,000円未満 58,000円

※報酬月額とは…4月・5月・6月の報酬総額をその月数(3ヵ月)で割って算出された金額のこと

ご覧いただくとお分かりの通り、報酬月額をきりのいいところで区切り、その金額に応じて標準報酬月額が定められています。

健康保険は50等分、厚生年金保険は32等分で区切られているという点も覚えておきましょう。

(※国民年金保険は年齢や性別、収入に関わらず保険料は一律です。)

この標準報酬月額は社会保険料を計算するために必要になります。

標準報酬月額を調べる方法

自分の標準報酬月額がいくらか知りたい場合は、勤務先の健康保険組合が提供する資料やサイトを見てみましょう。

そちらに月額報酬の区切りと標準報酬月額が記載されています。

参考までに、全国健康保険協会(協会けんぽ)のサイトの都道府県毎の保険料額表を確認してみましょう。

出典:令和3年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表

こちらのように健康保険組合のサイト、もしくは勤務先等から配布される紙の資料で一覧表を見ることができます。

なお、標準報酬月額の一覧表を確認する際に気を付けたいのが、「報酬月額」はいつの分の報酬を使うのか?という点です。

この問いの答えは、4月・5月・6月の報酬総額をその月数(3ヵ月)で割って算出された金額となります。

標準報酬月額は毎年1回見直しが行われることもあわせて覚えておくとよいでしょう。

社会保険料を決める標準報酬月額は月によって変わるの?

社会保険料を決める標準報酬月額は月によって変わるの?
標準報酬月額によって、社会保険料は決定します。そのため、標準報酬月額が変わるたびに社会保険料も変動します。
しかし、毎月給与の金額が変わったとしても、標準報酬月額は変わらないとされています。

したがって、毎月のように社会保険料が変わることはありません。

標準報酬月額を決めるための報酬月額は月によって変わると思うかもしれませんが、金額が決定される時期が決まっています。

それまでは同一金額を用いて社会保険料を計算することになります。

標準報酬月額が変わるタイミングを確認しておきましょう。

標準報酬月額が変わるタイミング

  1. 7月になったとき
  2. 昇給などで給与額が大きく変わったとき
  3. 社会保険の資格を手に入れたとき
  4. 育児休業などを終えて給与額が変わったとき

これら4つのタイミングを迎えたら、標準報酬月額が改定される可能性があります。

それぞれのタイミングについて、順番に確認しておきましょう。

社会保険の資格を手に入れたとき

新しく社会保険の資格を手に入れたときは、標準報酬月額が決定されるタイミングです。

会社に入ったときや、雇用契約が変わったときなどが当てはまります。

この時決まった標準報酬月額は8月まで使いますが、6月1日から12月31日までに社会保険の資格を取得した場合は、翌年の8月まで使うこととなります。

7月になったとき

毎年7月になったら、標準報酬月額が決定されます。

4月から6月までに支給された報酬の届け出が被保険者全員について行われる定時決定のタイミングです。

これによって、9月から来年の8月までの標準報酬月額が決まります。

昇給などで給与額が大きく変わったとき

昇給などで給与額が大きく変わったときには、標準報酬月額の改定が行われます。

昇給以外には、降格や給与形態の変更なども改定のタイミングです。

このことを、随時改定と言います。

育児休業などを終えて給与額が変わったとき

育児休業などを終えて給与額が変わったときも、標準報酬月額の改定が行われます。

職場に戻ったことによって就労時間が減って、給与が下がってしまったタイミングです。

このようなとき、給与が減っているのに標準報酬月額が高いままだと損をしてしまうので改定できると覚えておきましょう。

以上が、標準報酬月額が変わるタイミングでした。

基本的には会社に勤め始めたときや毎年7月に標準報酬月額は決定されます。

しかし、大幅に給与が変わったときにも改定のタイミングがあるので覚えておいてください。

最後に、社会保険料についての概要・計算方法と知っておくべきポイントをおさえておきましょう。

社会保険料とは?

社会保険料とは?

社会保険料とは、被保険者や会社が支払う保険料のことです。

社会保険料を支払うことで、病気や怪我、失業、介護などといったことへの保障を受けられます。

社会保険料は毎月の給与から引かれる項目なので、収支の計算をする際には注意しておかなければなりません。

その内訳としては、健康保険や雇用保険、厚生年金などがあります。

社会保険料はすべての人が同じ金額というわけではなく、人によって金額が異なるものです。

主に収入によって社会保険料は変わります。

社会保険料の計算方法

社会保険料の計算方法

社会保険料を計算するには、以下のような計算式が用いられます。

  • 健康保険料=標準報酬月額 × 健康保険料率
  • 厚生年金保険料=標準報酬月額 × 厚生年金保険料率

標準報酬月額に健康保険料率や厚生年金保険料率といった一定の割合を掛け合わせることで、社会保険料が求められます。

しかし、計算式を使って社会保険料を求めるのは大変です。

したがって、『令和3年健康保険・厚生年金保険の保険料額表』という便利な表を見ながら社会保険料を確かめましょう。

出典:令和3年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表

保険料額表の全額の項目は会社が納付する保険料すべての金額のことです。

実際にあなたの給与から引かれる社会保険料は、折半額の項目のところを見るとわかります。

報酬月額さえわかれば、あとは保険料額表を確認すれば良いので、都道府県の健康保険・厚生年金保険の保険料額表を確認してみてください。

表を見れば、標準報酬月額さえわかれば、社会保険料もわかるようになっているので便利です。

社会保険料は常に一定ではなく、ある4つのタイミングで変わります。次は、社会保険料が変わるタイミングについて解説していきます。

社会保険料についての知っておくべき3つのポイント

社会保険料についての知っておくべき3つのポイント
社会保険料については、以下の3つのポイントを知っておくべきです。

  • 賞与からも社会保険料は引かれる
  • 慶弔見舞金は社会保険料が引かれない
  • 4月から6月は残業を減らせば社会保険料も減る

これらのポイントをおさえておけば、社会保険料についての疑問はなくなるはずです。

それぞれのポイントについて、順番に確認しておきましょう。

ポイント1.賞与からも社会保険料は引かれる

社会保険料は、賞与からも引かれます。

これは、2003年の4月から始まった制度によるものです。

それまでは月給のみが社会保険料の対象だったので、月給を下げて賞与でその分を支給するという社会保険料逃れが多く行われていました。

社会保険料逃れを行えば、会社側も働いている人も支払うお金を減らすことができます。

しかし、そのような行為は悪質だと考えられ、賞与も社会保険料の対象になったのです。

したがって、社会保険料を計算するときには賞与の金額も考慮する必要があります。

ポイント2.慶弔見舞金は社会保険料が引かれない

慶弔見舞金からは、社会保険料が引かれません。

慶弔見舞金とは、結婚祝い金などの会社側が働いている人に対して恩恵として支給するお金のことです。

このような慶弔見舞金は、常に受け取り続けるものではなく臨時で受け取るものだとされています。

したがって、賃金とは考えない扱いだと決まっており、社会保険料の計算の際には算入しません。

慶弔見舞金をもらったとしても、社会保険料の金額が上がるわけではないので安心してください。

ポイント3.4月から6月は残業を減らせば社会保険料も減る

4月から6月の間に残業を減らせば、社会保険料も減りやすいです。

できるだけ社会保険料をおさえたいと思っているなら、標準報酬月額の計算に使われる4月から6月の給与を減らしましょう。

そうすることで、1年間の社会保険料も下げることができます。

逆に、4月から6月だけ残業が多かったという場合には、1年間払う社会保険料も高額になるので注意が必要です。

できるだけ業務を時間内に終わるように意識して、4月からの3ヶ月間は過ごしてください。

以上が、社会保険料について知っておくべきポイントでした。

対象となるお金や、社会保険料の減らし方を知って、疑問なくお金を支払いましょう。

まとめ:社会保険料変更のタイミングや支払う金額を理解して未来の家計を予測しよう

まとめ:社会保険料変更のタイミングや支払う金額を理解して未来の家計を予測しよう
社会保険料を知るために利用する「標準報酬月額」とは何か?そしてその算出方法、さらには社会保険料をどうやって計算するかについても解説してきました。

標準報酬月額や社会保険料を知ることによって、収入から引かれるお金について理解を深めることができるのではないかと思われます。

ここで、改めて標準報酬月額と社会保険料を知るために必要なことをまとめておきます。

まとめ

  • 社会保険とは「健康保険」「雇用保険」「厚生年金」などを指す
  • 社会保険料の計算には「標準報酬月額」を知ることが必要
  • 標準報酬月額の計算には「報酬」を知ることが必要

自分の社会保険料を知るためにも、まずは標準報酬月額に含まれるもの、および金額を確認するところから始めてみましょう!

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