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醤油の種類と使い分けのポイント!おいしさの秘密と適切な保存方法は?

醤油の種類と使い分けのポイント!おいしさの秘密と適切な保存方法は?
店長ゆき
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私たちの食生活に醤油は欠かせない存在です。

醤油には「濃口」と「淡口」があることをご存じの方は多いでしょうが、じつはその他にも種類があり、それぞれに独特の味わいがあります。

とはいえ、やみくもにいくつもの醤油を揃えて使いきれないのはもったいないですよね。まずはどんな種類があり、どのように使い分けるべきか知った上で醤油を選びましょう。

さらに今回は醤油のおいしさの秘密や、保存のポイントなどについても詳しく解説します。

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醤油の種類と使い分けのポイント

醤油は日本農林規格(JAS規格)によって5つの種類に分類されます。同じ「醤油」というカテゴリーに属しながらもそれぞれに違う味わいを持ち、使うのに適した料理も異なります。
さっそく各醤油の特徴についてみていきましょう。

1.どんな料理にも幅広く使える【濃口醤油】

日本の醤油生産量の約8割を占める、もっとも一般的な醤油です。とりあえず1本買うのであれば、濃口醤油を選ぶとどんな料理にも使いやすくおすすめ。

調理に使うのはもちろん、かけ醤油やつけ醤油としても活躍します。関東を中心に発達したため、とくに東日本で定番の醤油です。

2.料理の色や出汁の味わいを生かす【淡口醤油】

魚や野菜などの素材の色や味を生かす料理に最適な醤油です。

「淡口」というのは「色がうすい」という意味で、味や塩分濃度がうすいというわけではありません。むしろ色を薄く仕上げるために、濃口醤油に比べて1割ほど塩分濃度は高めです。

香りやうまみが弱いため、かけ・つけ用には不向きですが、お吸い物やうどんだしにはぴったり。おもに関西を中心とした西日本で定番の醤油です。

3.コクがありとろりとした【たまり醤油】

色が濃く、とろりとした濃厚さが特徴の醤油です。「刺身だまり」とよばれる刺身醤油のほか、せんべいやあられなどの加工用としても使われます。

一般的に醤油の原料は大豆と小麦ですが、たまり醤油の場合は原料のほとんどが大豆で、タンパク質からのうまみ成分が多いのが特徴です。おもに愛知県を中心とした中部・東海地方で使われています。

4.色も味も濃厚【再仕込み醤油】

醤油を二度醸造するような方法で作られ、「甘露醤油」とも呼ばれる濃厚な醤油です。たまり醤油よりもさらに味も香りも濃く、おもに刺身やお寿司のつけ醤油として用いられます。

醤油を醸造する際、一般的には麹に食塩水を加えるところ、再仕込み醤油の場合は「生揚げ醤油(火入れしていない生の醤油)」を入れて仕込みます。そのため、どろっとした質感で濃い醤油に仕上がるのです。

5.淡口醤油よりさらに色の薄い【白醤油】

たまり醤油とは逆に、主原料の小麦に少量の大豆を加えて作られ、うま味やコクを抑えた醤油です。ビールのような色が特徴で、料理に色を加えたくない場合に使われます。

素材本来の味を生かしたいときや、うどんつゆ、お吸い物などに最適。江戸末期から作られはじめ、他の醤油に比べて歴史が浅いのも特徴です。

他にもある! 醤油の分類の方法

醤油は種類だけでなく、製造方式や等級でも分類されます。それぞれの特徴を知っておくと自分に合った醤油を選ぶのに役立つの、ぜひ覚えておくとよいでしょう。

製造方式で分類

日本農林規格(JAS規格)では、製造方式において濃口醤油を3つに分類しています。

それぞれラベルの名称部分に「こいくちしょうゆ(本醸造)」のように、醤油の種類と合わせて表示されています。
それぞれの特徴をみていきましょう。

1.本醸造方式

もっとも一般的な製造方法で、流通している醤油の約8割は本醸造方式で作られています。
江戸時代から続くシンプルな作り方で、麹菌本来の力を利用した製法です。

蒸した大豆または脱脂加工大豆に炒った小麦を混ぜ、麹菌を加えて「醤油麹」を作ります。これに食塩水を加えて「もろみ」を作り、攪拌を繰り返しながら寝かせ、熟成させるという方法。最後に火入れをし、ボトルに詰めて出荷します。

大豆のうま味と小麦の甘みをじっくりと引き出し、色や味、香りにおいてバランスのよい醤油ができあがります。

2.混合醸造方式

本醸造方式で作ったもろみにアミノ酸液を加え、短期間で熟成させる作り方です。本醸造方式ではもろみを6〜8ヵ月寝かせるところを、混合醸造方式では1ヵ月ほどですむため、効率よく醤油を作ることができます。

アミノ酸液にはうま味はありますが甘みがないため、ステビアやサッカリンなどの甘味料を加えます。
そのため、九州や北陸など甘い醤油が好まれる地域では、この方式で作られることもしばしばです。

3.混合方式

本醸造方式で作った生揚げ醤油(火入れ前の醤油)に、アミノ酸液を直接混ぜ、発酵・熟成をせずに作る方法です。

混合醸造方式と同じくように甘味料も加えるため、甘い醤油を作る際にも用いられる製造方式です。

等級で分類

さらに醤油は「特級」「上級」「標準」の3つ等級に分類されます。

醤油の種類によってそれぞれ分類の基準が設けられ、たとえば濃口醤油なら全窒素分が1.50%以上であれば特級、1.35%以上なら上級、1.20%以上で標準といった具合です。

これは、グルタミン酸などうまみ成分は必ず窒素を含んでおり、したがって窒素が多ければ多いほどうま味もあるため。窒素ののほかにも、うま味エキスの含有量や色の濃さなども分類の基準となります。

また、特級のなかでも特に窒素分やうま味エキス分が多く含まれている醤油については、「特選」「超特選」と表示することが可能です。

醤油の味を重視して選びたいときに参考にしたいですね。

醤油のおいしさの秘密

醤油は和食だけでなく、洋食や中華などさまざまなジャンルでも活躍します。また、みたらし団子やせんべい、あられなどはもちろん、アイスクリームやチョコレートなど洋風スイーツにも醤油を使ったものが最近は増えているんだとか。

なぜ醤油はこんなにもさまざまな料理と相性がいいのでしょうか? それには醤油ならではの味と香りに秘密が隠されていました。

5つの基本味がすべて揃っている

味には甘味・酸味・苦味・うま味・塩味の5つの基本味があるといわれています。そして醤油には、この5つの基本味がすべて揃っているのです。

小麦から生まれる甘味、塩からさを和らげる酸味、コクを与える苦味、大豆から生まれるうま味、まろやかな塩味の5つが一体となり、醤油のおいしさを作り出しています。

約300種類もの香り成分を含む

おいしさを構成するのは味だけではありません。醤油には約300種類もの香り成分が含まれ、豊かで奥行きのある香りを生み出しています。

果物や花の持つ香りの主成分や、ウイスキーやハム・ソーセージ、コーヒーなどと同じ香気成分などさまざま。これらの香りは大豆や小麦が醸造されている間に生まれ、醤油ならではの香りが生まれます。

醤油をおいしく使い切る保存のポイント

醤油をおいしく使いきるには、開封後の保存が大切です。保存方法によっては最後までおいしく使えないばかりか、カビなどの原因になることもあるため注意しましょう。

開封後は冷蔵庫に保存する

開封後の醤油は冷蔵庫に保存しましょう。劣化の原因となる、光と熱から醤油を守ることができます。キッチンシンクの下などに保存するのはNGです。

開封後は1ヵ月を目安に使い切る

醤油は開封後1ヵ月経つと酸化がすすみ、味にえぐみが出るようになってしまいます。そのため1ヵ月を目安に使い切りましょう。

なかなか1ヵ月で使い切るのが難しい場合は、小さめボトルの醤油を購入するのがおすすめです。

密封ボトルタイプを選ぶ

最近増えている、醤油が直接空気に触れずに酸化しにくい密封ボトルタイプを選ぶのもよいでしょう。

まとめ

醤油には濃口・淡口のほかにも種類があり、それぞれ特徴が異なります。

上手に使い分ければ、料理の幅もグッと広がるはず。醤油選びひとつで料理上手になれるかもしれません。

また、せっかくのおいしい醤油も保存方法によっては劣化が進みやすくなることも。

開封後は冷蔵庫に保管し、1ヵ月を目処に使い切りましょう。密封タイプのボトルを選ぶのもおすすめです。

さまざまな種類の醤油を活用し、毎日の料理をより楽しくおいしいものにしたいですね。

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