抹茶の6大効能!飲み方やタイミングについても紹介
ひと昔前までは敷居が高いイメージがあった抹茶ですが、今はカフェなどでも手軽に楽しめるようになりました。
また飲むだけでなく、和菓子や洋菓子などにも使われ年配の方はもちろんのこと、子供も楽しめるフレーバーとなっています。
ほろ苦くて香りの良い抹茶の虜になっている人も、多いでしょう。
そんな抹茶ですが、緑茶と同じものだと思っていませんか?実はそれは間違い。
抹茶は緑茶よりも茶葉の育成に手間がかかり、製造工程が多いのです。しかしその分、栄養価が高く私たちの身体と心に嬉しい効能がたくさん詰まっています。
- 抹茶には6つの効能がある
- 抹茶の点て方や選び方
- 抹茶を飲むベストタイミング
- 海外でも注目されている抹茶
そこで今回は、抹茶の効能や飲み方についてご紹介します。
抹茶と緑茶の違いがよくわからない方、抹茶を点てたことがないという方でもこの記事を読めば抹茶への理解が深まります。
それでは、ぜひ最後までお読みください。では、1つずつ説明していきましょう
抹茶の6大効能
日ごろお菓子などで何気なく口にしている抹茶ですが、実は抹茶の成分は、細かく分けると20種類以上の成分があります。そして美容や健康に嬉しい6つの効能があるのです。
- 免疫力を上げる効果
- リラックス効果
- ストレス軽減、美肌効果
- ダイエット対策
- 便秘の解消・予防
- 消臭効果
それでは1つずつ解説していきましょう。
免疫力を上げる効果
私たちの周りには、目には見えない細菌やウイルスが数多く存在しています。ストレスなどで免疫力が低下すると、これらが体内に入ってくることで風邪などの感染症にかかりやすくなります。
抹茶に含まれる「茶カテキン」には、マクロファージという免疫細胞を活性化させる働きがあります。
マクロファージには体内に入り込んだ細菌などを取り除く作用があり、摂り込むことで免疫力がアップします。
リラックス効果、ストレス軽減
抹茶にはうま味成分である「テアニン」が含まれています。テアニンには脳波の1つであるα波(アルファー波)を出しやすくする作用があります。
脳からアルファー波が出されると興奮を沈めて緊張を和らげることができるので、リラックスすることができます。
緑茶にもテアニンが含まれていますが、抹茶は緑茶の10倍もテアニンが入っているのです。仕事で神経が高ぶったときやイライラしているときに抹茶を飲むとリラックス効果が期待できますよ。
美肌効果
ビタミンCは、レモンなど果物にたくさん含まれるイメージがあるかもしれませんが、実は抹茶にもたくさん含まれています。
ビタミンCにはメラニン色素を抑える作用があるため、シミ予防にも効果的です。しかしながら、ビタミンCは熱を加えると酸化して壊れやすいという弱点があります。
抹茶は熱いお湯に溶かすので、熱に弱いビタミンCは壊れてしまいますよね。でも、ご安心ください。
抹茶には抗酸化作用のあるカテキンが含まれており、このカテキンが壊れやすいビタミンCを守ってくれます。そのため、抹茶を飲んでもビタミンCを効率よく摂取することができるのです。
また、カテキンの抗酸化作用によって、アンチエイジングの効果も期待できますよ。
ダイエット対策
抹茶に含まれる「カテキン」はポリフェノールの1種で、脂肪の燃焼を助けたり、脂肪の吸収を抑えたりする作用があります。
カテキンは果物にも含まれていますが、果物よりも抹茶の方が多く含まれています。
抹茶を飲むだけでダイエット効果があるわけではありませんが、抹茶を飲むことでカテキンを摂取することができ、結果的に痩せやすい体を作る効果が期待できるかもしれません。
便秘の解消、予防
抹茶には胃腸の動きを整えるのに必要なカルシウムや食物繊維が多く含まれています。
また抹茶に含まれるカテキンは、強い抗酸化作用を持っているので、腸内の悪玉菌を減らしビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を増やす効果が期待できます。
抹茶を摂取することによって、腸内環境を整え、便秘の解消と予防ができます。
消臭効果
抹茶に含まれるポリフェノール(カテキン類、フラボノイド類)には、消臭効果があります。また殺菌力が高く、雑菌の増殖も抑えるので悪臭予防にもなります。
顔を洗って歯を磨いても、胃からせり上がってくるような嫌な匂いには、朝の一服の抹茶が効くという例もあるようですよ。匂いが気になる方は、ぜひ試してみてくださいね。
抹茶とは?
抹茶とは碾茶(てんちゃ)を石臼などで細かく挽いたお茶のことです。碾茶の作り方を以下にまとめました。
- 葉に覆いを被せた遮光栽培で育成される
- 蒸し機で生葉を蒸す
- 冷却器で蒸されたときに出た露を除去、乾燥させる
- 茎や葉脈が取り除かれる
抹茶を粉砕する前の碾茶は、高級緑茶である玉露と同じ遮光栽培で育成されます。遮光栽培とは、茶畑に覆いをかぶせて茶葉を育成する栽培方法で、手間や時間がかかる栽培です。
遮光栽培すると茶葉の光合成が最小限に抑えられ、旨み成分であるアミノ酸や渋味を抑えるテアニンの量を増やすことができます。これが抹茶の甘味と旨みを引き出すのです。
ちなみに私たちが普段飲む緑茶である煎茶は、露天栽培で育成されます。露天栽培すると渋味の元となるカテキンの量が増えるので、甘味が少なくなります。
碾茶では、生葉を蒸した後にすぐ乾燥させるのですが、これは石臼で細かく挽きやすくするためです。碾茶は市場に出回ることがほとんどないのですが、その形状は刻み海苔のようです。
碾茶を石臼で挽くことで抹茶になるのですが、1時間挽いてできる抹茶の量はわずか40~60g。
栽培から製造まで手間暇かかる抹茶ですが、その分香りと味のよいお茶となっています。
抹茶の効能を最大限に引き出す飲み方
抹茶の効能を最大限に引き出したいのであれば、自分で抹茶を点てて飲みましょう。ここでは、抹茶を自分で点てる方法と飲むタイミングについてご紹介します。
- 抹茶を点てるのに必要な道具
- 抹茶の点て方
- 抹茶の選び方
- 抹茶を飲むタイミング
それでは1つずつ解説します。
抹茶を点てるのに必要な道具
抹茶を点てるにはまず道具を揃えましょう。必要な道具は以下の5つです。
- 抹茶
- 大きめの茶碗
- 茶筅(ちゃせん)
- 茶杓(ちゃしゃく)
- 茶漉し
抹茶を自分で点てるとなると、高価な道具が必要だとイメージされがちですが、そんなことはありません。茶筅は購入する必要がありますが、安価なものでOK。
茶碗も茶漉しもおうちにあるもので構いません。また茶杓も無理してそろえる必要はなく、ティースプーンで代用することができますよ。
これなら気負わずに始められそうですね。
抹茶の点て方
道具が揃ったところで、さっそく抹茶を点ててみましょう。
沸かしたてのお湯を別の茶碗に入れ、茶せんもそこにつけます。使うお茶碗も温めておきましょう。
- 温めておいたお茶碗に、茶漉しでふるいながら抹茶を入れます。抹茶の量は茶筅(ちゃしゃく)なら1杯半、ティースプーンなら山盛り1杯分の量です。
- 80℃くらいのお湯を50~70mlほど、そっと注ぎます。
- 手首をやわらかく動かし、茶せんで手早く、まんべんなくかき混ぜます。
- よく混ざって、ふんわり泡立ったらできあがり。
抹茶の選び方
いざ抹茶を買ってみようといっても、何を買ったらいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。そのようなときは、抹茶の産地で選ぶと良いでしょう。
産地ごとの特徴を知っていれば、好みに合った抹茶に出会いやすくなります。抹茶の有名な産地は以下の3つです。
- 京都の「宇治茶」
- 愛知の「西尾茶」
- 静岡の「静岡茶」
京都の宇治は、歴史の長い産地の一つで、土質などの自然条件に恵まれており、美味しいお茶作りに適した土地です。深みとまろやかな甘味に加え、鮮やかな色と香りも特徴の1つです。
愛知県で作られた碾茶を使った、西尾の抹茶。渋みも少なくあっさりとした美味しさを味わうことができます。
最後に、静岡で生産された碾茶を使用した静岡の抹茶。茶葉の旨みと甘みを強く感じることが特徴です。抹茶を初めて自分で選ぶ方におススメのお茶です。
抹茶を飲むタイミング
抹茶を飲むタイミングは朝がオススメです。抹茶の成分の中でもひときわ注目するのはカフェインとテアニン。
カフェェインでシャキッと目を覚まし、リラックス効果のあるテアニンでゆったりと心に余裕をもってスタートすると、ステキな1日になりますよ。
もちろん、午後のほっと一息つきたい時、気分転換を図りたい時でもOKですが、カフェインを摂取しすぎると今度は夜に眠れなくなることがあるので飲み過ぎにはご注意ください。
抹茶ブーム到来!国内外でも愛される食品
抹茶のほろ苦さは甘みとの相性がとても良く、アイス、チョコレートなどスイーツのフレーバーとして定番となっています。最近では、ドリンク商品の多様化が進み、抹茶ブームが到来しています。
2019年に一大ブームを巻き起こしたタピオドリンクでは、ミルクティーの代わりに抹茶ミルクティーを入れる「タピオカ抹茶ミルクティー」が爆発的な人気になりました。
実は近年欧米でも抹茶は人気を集めており、コーヒーの代わりに抹茶を飲む方も増えてきているそうです。ニューヨークでは、抹茶に特化したお店が増え、行列ができる人気店もあるほど!
抹茶の効能に着目し、抹茶をスーパーフードとして取り入れる人も増えています。今や「MATCHA」は世界の共通言語になりつつあるのです。
まとめ
茶葉を丸ごと摂取できる抹茶には、美肌効果やダイエット、便秘の解消、消臭など、たくさんの嬉しい効果効能があることが分かりました。
また家にあるものを代用して、自分で手軽に点てて飲めるのも嬉しいですよね。
抹茶には栄養素がたくさん含まれていますが、カフェインも多く含まれるため、気づかないうちにカフェインを多量に摂ってしまう恐れがあります。
夜寝る前に飲まない、飲みすぎないよう気をつけて、美味しく健康的に抹茶を味わいましょう。
- 抹茶は栄養豊富で6つの効能が期待できる
- 抹茶は高級緑茶の玉露と同じ栽培方法で育成され、手間暇かけて製造される
- 抹茶の効能を最大限に引き出したいならば自分で点てて飲む
- 抹茶は海外でも注目されておりコーヒー代わりに飲む人も増えている
嗜好品だけでなく、健康食品としても摂り入れることができる抹茶を日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。