生ハムの種類は製法によって違う!生産地やおすすめの食べ方も紹介
生ハムの種類について知りたいですか?
今回は生ハムの種類と製法を解説します。
この記事を読めば、自分好みの生ハムや人に贈るおすすめの生ハムについて知ることができます。
生ハムの美味しいレシピについても紹介しますので、ぜひご覧ください。
生ハムの種類は製法によって違う!大きく分けて2種類
生ハムは「ラックスハム」と「ドライハム」の2種類に分けられます。
この2つの大きな違いは製造方法にあります。
- ラックスハム…長期間の塩漬けの後、低温で燻製する
- ドライハム…燻製はせず自然乾燥で熟成させる
一般的に日本に多く出回っているのはラックスハムで、ラックスとはドイツ語で「鮭」を意味しています。
ラックスハムの断面をみると、鮭のような鮮やかな色をしており、まるで鮭の切り身に似ていることから、呼ばれているのです。
味について、ラックスハムは塩分が強く、肉の旨味とコクが非常に強いため、生ハム単体や果物に合わせて食べられています。
対して、ドライハムは非常に繊細な味で、非常にまろやかな舌触りが特徴です。
後ほど紹介するイタリア系のプロシュートというハムは、燻製していないハムを意味するので、繊細な味を楽しめるドライハムを食べたい方はこちらもおすすめです。
生ハムの代表的な生産地は3つ
生ハムの産地はさまざまですが、代表的な産地は以下の3つです。
- イタリア
- スペイン
- ドイツ
ここからは、代表的な産地とそこで作られる生ハムの特徴をご紹介します。
イタリア|プロシュートなど
生ハムは、イタリアで古代ローマ時代から愛されていたといわれています。
そんな長い歴史をもつ伝統食品ですが、イタリアのハムは、国特有の気候(パルマ地方の気候)を生かした長期乾燥、熟成を行っています。
そのため、日本の一般的な生ハムに比べて、水分と油分が少なく、非常にまろやかな舌触りなのが特徴です。
イタリアには、プロシェット・デイ・パルマという生ハムがあり、これは世界三大生ハムの1つとして有名です。
プロシェット・デイ・パルマは非常に手間がかかる生ハムの1つで、乾燥・熟成期間がなんと1~2年もかかります。
一般的な生ハムの乾燥・熟成期間が2~3ヶ月なので、比較するとかなり長いですね。
プロシェット・デイ・パルマは塩分が低く、非常に甘味があるのが特徴で、パンや果実との相性が抜群です。
スペイン|ハモンなど
スペインは生ハム生産量、世界一を誇る国として有名です。
生ハムの中で、最も多く生産されているものがハモン・セーラで、スペイン全体の90%以上を占めています。
ハモン・セラーノは製造するとき、皮を剥いで塩漬けを行うため、非常にコクのある味わいになっており、日本人の舌にも相性がいい生ハムです。
また、乾燥、熟成期間が長ければ長いほど肉の風味が抑えられ、香りの高い味わいが生み出されます。
上記で紹介したイタリアのプロシェットに比べて食べごたえのある触感なので、そのまま薄くスライスして食べのが最もポピュラーな食べ方です。
必要に応じてチーズやパンと合わせると美味しく食べられます。
ドイツ|ラックスハムなど
ドイツは寒さが厳しい国なので、ソーセージやハムなど、保存食の伝統があります。
最初に紹介したドライハムとラックスハムの特徴で、ラックスハムの多くはドイツで製造されています。
生ハム製造において一般的に使われるもも肉をはじめとした、さまざまな部位も生ハムに加工されていることで有名です。
日本で作られているハムの多くは、ドイツの技術を使っており、最も日本人が慣れ親しんでいる味といえます。
味についてはスペイン系のハモン・セラーノと同様、コクが非常に強く、食べごたえがあります。
食べ方についても、スペイン系と同様に、薄くスライスして食べたり、チーズやパンと合わせるのがおすすめです。
生ハムの2つの形状
生ハムを購入しようと思ったとき、スライスタイプと、塊で売られているブロックタイプがあります。
よく食用として購入する場合はスライスタイプ、お中元などの贈り物の場合はブロックタイプと思われがちです。
しかし、生ハムはそれぞれの形状に特徴や魅力があるため、好みに合わせて購入することをおすすめします
ここでは、スライスタイプとブロックタイプを詳しく解説します。
スライスタイプ
一般的にスーパーやコンビニで売られている多くの場合は、スライスタイプです。
既に専用のスライス機で均等にスライスされているため、すぐに食べられる手軽さが魅力です。
価格も比較的リーズナブルのため、ちょっとした贅沢をしたいとき、気軽に購入できる点もありがいですよね。
市販されているスライスタイプは塩分が多いタイプが多いので、そのまま食べたり、オードブルにして盛り付けるのがおすすめです。
ブロックタイプ
スライスタイプとは違って、ブロックとして販売されている場合は、自分でスライスする必要があります。
とくに生ハムは、スライスする厚みによって食感や風味が変わります。
食感や風味に拘りを持ちたい方は、ブロックタイプがおすすめです。
最近では、原木を購入して夜な夜なワインと一緒に楽しむ方もいますが、原木を購入する場合、数万円するものがほとんどです。
原木はスライスする時間から食べるまで、常に楽しめるものなので、魅力があります。
【ちょっとひと手間】生ハムの美味しいレシピ2選
生ハムはそのまま食べても美味しいのですが、ひと手間かけることでより味わい深くなります。
今回は生ハムをより美味しく食べる簡単レシピをご紹介します。
ワインやお酒のおつまみに、人を呼んでパーティするときなどさまざまなシーンに合う料理なのでぜひ作ってみてくださいね。
生ハムと冷やしトマトのサラダ
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湯むきしたトマトを使ったおしゃれなイタリアンサラダ。夏の暑い日に食べたい一品です。
生ハムの塩気があるので、調味料はほとんどいりません。簡単なのでぜひ、ご賞味あれ。
- トマト(小)…8個
- 生ハム…6~8枚程度(お好み)
- バジル(生)…6~8枚程度(お好み)
- オリーブ油…適量
- 岩塩…適量
- お湯をわかし、へたをくり抜いたトマトをお玉に載せたまま熱湯へ。
- 皮が破れたらすぐに冷水に取り、皮を剥く
- トマトを6つ~8つの串切りにする
- 器にトマト、生ハム、バジルを盛り合わせる
- オリーブ油、岩塩をお好みでかけてできあがり
生ハムパスタ
いつも作るパスタをワンランクUPさせたい…。それなら生ハムパスタがおすすめです。
コンソメで味付けしたきのこパスタに生ハムを合わせれば、いつもの食卓がまるでレストランのように早変わり。
家族が喜ぶこと間違いなしの一品です。
- パスタ…400g
- 塩…大さじ2
- えのき…2袋
- 椎茸…6枚
- マッシュルーム…1袋
- オリーブ油…大さじ2
- ワインビネガー…大さじ2
- コンソメ…2袋
- 塩胡椒…少々
- にんにく…1かけ
- 唐辛子…1本
- 生ハム…8~10枚(お好みで)
- だし醤油…ひと回し
- 昆布茶…少々
- 青しそ…8枚(お好みで)
- フライパンに薄切りにしたニンニクと種を除いた唐辛子、オリーブ油を入れて弱火にかける
- 香りがでたら、一口大に切ったしめじ、シイタケ、マッシュルームを入れ、中火でしんなりするまで炒める
- えのきを入れてフライパンに蓋をする。蒸し焼きにしたら一旦火を止める。
- 鍋に湯をわかしてパスタをゆでる。ゆで汁をさきほどのフライパンに入れる
- パスタのゆで汁を入れたフライパンに火を入れて(中火)、コンソメを入れる
- 隠し味に昆布茶を入れてきのこに味付けをする
- パスタを器に盛って、その上にきのこと生ハム、青しそを盛って完成
まとめ:料理やシーンによって生ハムを2種類のハムを使い分けよう
生ハムといっても、さまざまな国によって特徴が異なります。
製法や原産地による気候、さまざまな環境で作られる生ハムは、それぞれ全く違った味わいです。
また生ハムを切る厚さや調味料をちょっと加えるだけで、風味や美味しさがガラリと変わるのも生ハムの魅力です。
- 生ハムはラックスハムとドライハムの2種類に分けられる
- 生ハムの形状も2種類でスライスタイプとブロックタイプがある
- 料理に生ハムを加えるだけでいつもの食卓がより豊かになる
普段生なんとなく買っている方は、その製造方法や歴史を知る機会はなかったことでしょう。
この記事で生ハムの特徴を知り、生ハムの新しい味を楽しみましょう。