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夏の魚とは?選び方や美味しい食べ方を紹介

夏の魚とは?選び方や美味しい食べ方を紹介
店長ゆき

気温が40度近くまで上がる昨今の夏、熱中症や夏バテなどが心配ですね。夏に不足しがちな栄養素は、タンパク質・ビタミンB1・ミネラルになります。

そこで夏バテしない体作りにオススメなのが、お肉ではなく「夏が旬の魚」。

夏が旬の魚といえば、土用のウナギをイメージする人が多いかと思いますが、実はウナギは夏が旬の魚ではないのです。

この記事でわかること

  • 魚は産卵前が1番美味しい
  • 夏の魚には栄養素が満載
  • 夏の魚の種類と選び方
  • 夏の魚を使ったレシピ


ここでは、夏の魚がおいしい理由と種類、選び方、簡単なレシピを紹介します。

夏が旬の魚を美味しく摂って、厳しい夏を乗り切りましょう!

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夏の魚とは?

夏の魚とは?

夏の魚とは、秋に産卵期を迎える魚のことを言います。

秋に産卵期を迎える魚は夏に沿岸に近づく傾向があるため、漁獲量が増えます。そのため夏に市場に多く出回り、安く購入することができます。

また夏は汗をたくさんかくことで、ミネラルやタンパク質などの栄養素が排出され、夏バテを引き起こします。冷たいものの摂り過ぎや、食欲不振などで不調になることも。

夏の魚は、夏バテの原因である活性酸素を分解するビタミンA、疲労回復効果のあるアミノ酸が多く含まれているのです。

夏が旬の魚が美味しい理由

夏が旬の魚が美味しい理由

夏の魚が美味しい理由は、産卵の前に脂肪分などの栄養をたくさん蓄えているからです。

脂肪分と聞くと、太りやすい・健康に悪いと思われがちです。

でも魚の脂はDHAやEPAという栄養素がふくまれており、これらの栄養素は脳を活性化させたり、悪玉コレステロールを減らして生活習慣病の予防にも役立ちます。

また夏の魚には健康にいい脂だけでなく、うまみ成分の1つであるアミノ酸が豊富に含まれており美味しさが増します。

旬という言葉は魚が由来

一般的に「野菜や食材が1番美味しい時期」という意味で使われる「旬」という言葉。実は、魚が由来ということをご存知でしょうか?

諸説ある中で、「旬」という言葉は、天皇によって開かれていた酒宴「旬義(しゅんぎ)」に由来しているといわれています。

平安中期以降に年2回開催され、4月の旬義は「孟夏の旬」、10月の旬義は「孟冬の旬」と呼ばれていました。

その際に食された魚が最も美味しいとされたことから、「旬」に食べる食材は美味しいと言われるようになったのです。 

海に生息する夏の魚介類7選

海に生息する夏の魚介類7選
近年、冷凍技術や養殖技術の発達で、通年出回っている魚もたくさんありますが、四季折々の食材が楽しめる日本ですから、旬の味を楽しみたいところです。

ここでは、海に生息している夏が旬の魚介類を7種類紹介します。

  • シマアジ
  • ハモ
  • イワシ
  • スルメイカ
  • マダコ
  • サザエ
  • 岩ガキ

選び方のポイントも解説しますので、買い物の参考にしてくださいね! 

シマアジ

アジの中でも高級魚のシマアジは、ほどよい脂とクセのない味わいが特徴です。

生きている間や鮮度のよいものは1本の黄色い縞が体側にあり、シマアジと呼ばれる理由ですが、島々で獲れるためにシマアジと呼ばれる説も。

ほとんどが養殖物ですが、天然物は少ないながらも伊豆諸島や三浦半島沖などで獲れます。

DHAやEPA、必須アミノ酸を多く含み、高い栄養価を誇ります。

一般的に刺身で食べることが多く、残ったアラは煮付けや潮汁が絶品。タタキや塩焼きでもおいしくいただけます。

ハモ

関西方面で庶民の味として親しまれ、京料理には欠かせないハモは、淡白で上品な味わいが特徴です。60cm前後の小さなオスよりも、大きなメスが美味

ウナギやアナゴと同じ仲間で鋭い歯を持ち、「食む(はむ)」や「咬む(はむ)」が語源とも。小骨が多いため、しっかりと骨切りする必要があります。

DHAやEPA、タンパク質が豊富で、小骨も一緒に食べるためカルシウムもしっかり摂取できます。また、関節の結合組織を丈夫にするとされるコンドロイチン硫酸、妊婦さんが積極的に摂りたい葉酸も含むなど、ハモは栄養もたっぷり。

骨切りしたハモを熱湯にくぐらせて冷水で締め、梅肉でいただくハモちりや、天ぷらやお吸い物が定番です。また、秋には松茸とともに土瓶蒸しでいただきます。

イワシ

古くから庶民の味方だったイワシですが、最近では漁獲量が減り、価格も上昇傾向にあります。

イワシとひと口にいっても、マイワシやカタクチイワシ、ウルメイワシなど種類はさまざま。漁獲される地域によって旬は異なりますが、多くが6~8月の夏場が旬です。

イリコ(煮干し)やメザシ、チリメンジャコ、シラスなどの加工品の原料としても活用されています。

また、DHAやEPAをはじめとするオメガ3やタンパク質を豊富に含み、栄養価の高い魚でもあります。

新鮮なうちは刺身がおいしく、甘露煮やムニエル、つくねなどでいただくのもおすすめです。

スルメイカ

北海道から沖縄まで日本列島の周囲に生息しているスルメイカは、夏に旬を迎えることから「夏イカ」とも呼ばれます。

集魚灯を使って群がってくるイカを疑似餌で釣り上げる漁火(いさりび)漁は夏の風物詩。その光はなんと宇宙からでも輝く様子が見られるほどなんだとか。

おいしいスルメイカを選ぶポイントは目が美しい黒色で、全体的な色がはっきりとしていること。

また、イカは低脂肪で低カロリー、高タンパクでダイエットに最適です。さらにタウリンが豊富に含まれ、疲労回復効果も見込めます。

スルメイカは塩焼きや浜焼き、煮物していただくのがおすすめ。刺身にする場合は、寄生虫のアニサキスに注意しましょう。いったん冷凍すると寄生虫対策になります。

新鮮なスルメイカを手に入れたら、塩辛にしてもよいでしょう。家庭でも意外と簡単に作れます。

マダコ

タコの代表格でもあるマダコ。大阪では半夏生にタコとハモを食べる習慣があります。

国内での漁獲量は大きく減少しているためスーパーなどには輸入物が多く並び、瀬戸内海沿岸各地や三陸などで漁獲されたマダコは高値で取引されています。ちなみに三陸のマダコは初冬が旬。

オスのマダコは身が締まり、歯ごたえがある一方で、メスはやわらかい食感が特徴です。

生で食べることはほとんどなく、ボイルしてから食べるのが一般的。スーパーでは、色が鮮やかでハリがあり、弾力があるものを選びましょう。タコはタウリンやアミノ酸を豊富に含み、低脂肪高タンパクな食品です。

ボイルしたマダコは刺身や酢の物、タコ飯、煮ダコ、タコの唐揚げなど、さまざまな調理法でおいしくいただけます。

サザエ

暖かい海を好み、太平洋側は外房半島あたりまで、日本海側では秋田県あたりまでの海域に生息するサザエ。一般的に太平洋側で獲れたものの方が大きいとされています。

殻から身を取り出したとき、先っぽのうずまき部分が緑色だとメス、クリーム色だとオスなんだそう。おいしいサザエを選ぶポイントは、フタがぴったりとしまっていること。鮮度が落ちるにつれて、フタをしめる力が弱くなってしまうためです。

サザエはタンパク質やビタミン、ミネラルが豊富で、貝特有の旨味成分の元であるコハク酸はアワビの2倍も含まれています。

夏はバーベキューをする機会が多くサザエのつぼ焼きが定番ですが、刺身もおすすめ。ワタの部分はサッと茹でて苦味を楽しむのもよいでしょう。

岩ガキ

カキにはおもにマガキと岩ガキの2種類がありますが、夏に旬を迎えるのは岩ガキです。一般的にマガキに比べて岩ガキの方が大ぶりで、1個あたり1kgを超えるものも!

養殖技術が発達したため、養殖ガキが多く流通するようになりましたが、天然ガキと同じように海中で育てられるため味はあまり変わりません。岩ガキはできるだけ平らなものがのびのびと育った証拠フタがしっかりと閉じているものが新鮮でおすすめです。

「海のミルク」と呼ばれるほど栄養満点で、グリコーゲンや鉄、銅などのミネラル、亜鉛、タウリンなどを豊富に含みます。

生ガキはもちろん、蒸しガキや焼きガキ、カキフライ、カキ飯、さらにパスタやオイル漬けなど、和から洋までさまざまなレシピで楽しめます。

川に生息する夏の魚介類2選

川に生息する夏の魚介類2選
夏が旬の魚は、海に生息しているものばかりではありません。ここでは、川に生息する夏が旬の魚介類を2種類紹介します。

  • アユ
  • アナゴ

それでは1つずつ紹介します。

アユ

夏に旬を迎える川魚の代表格ともいえるアユは香魚とも呼ばれ、稚魚や若アユはスイカのようなさわやかな香りが特徴です。

北海道から沖縄まで日本全国の河川に生息し、わずかながら朝鮮半島や台湾、中国の一部に棲んでいます。アユは縄張り意識が強く、他のアユが自分のテリトリーに侵入してくると体当たりで追い出そうとする性質を使ったのが「友釣り」という漁法です。

資源保護のため、多くの地方で11?5月ごろまでを禁漁とし、6月1日前後に漁が解禁されると同時に多くの釣りファンで各地の河川は賑わいます。

おいしく鮮度のよいアユを選ぶポイントは黄色味が強く、体色がはっきりしているもの

新鮮な天然物は内臓を取らず、そのまま塩焼きにして蓼酢でいただくのがおすすめです。若アユは骨や頭まで柔らかく、旬の味を丸ごと味わえます。また、天ぷらや煮付け、甘露煮もおすすめです。

全国鮎養殖漁業組合連合会 『鮎料理レシピ集』

アナゴ

土用の丑の日といえばウナギですが、絶滅の危機が叫ばれる今、アナゴはいかがでしょうか?

安価なことはもちろん、含まれる脂質がウナギの半分以下なので、ダイエット中なら丑の日には「アナゴの蒲焼き」がおすすめです。
ウナギよりも含有量は劣るものの、ビタミンAやEPA、DHA、オレイン酸などが豊富に含まれます。

北海道から九州までの内湾に生息しており、穴に潜り込む習性があることからアナゴと呼ばれるんだとか。瀬戸内海や有明海などで漁獲され、東京湾で獲れるアナゴは江戸前として人気です。

関東では煮る、関西では焼くことが多いアナゴ。寿司のネタとしてや天ぷら、煮アナゴ、煮こごり、塩焼きなど、バリエーション豊かな調理方法を楽しめます。

夏の魚を使ったレシピ2選

夏の魚を使ったレシピ2選
「魚料理はなんとなく苦手」「下処理に手間がかかって大変そう」と思う人もいるかもしれません。夏が旬の魚を手軽に味わえる簡単レシピを紹介します。   

イワシの梅煮

イワシの梅煮
イワシ料理の王道「梅煮」。梅の酸味がさっぱりとした夏にピッタリのレシピです。

材料(4~6人分)

  • イワシ中10~12尾
  • しょうゆ200ml
  • 砂糖大さじ2
  • 梅干し中6個

作り方

  1. イワシは胸ひれの部分から包丁を入れ、頭を落とす。
  2. 腹びれのまわりにある硬い骨を切り落とす。
  3. 包丁の背で内臓をかき出しながら、肛門のあたりまで腹を切り開く。
  4. 腹の中をよく水洗いし、ペーパータオルで水気をふき取る。
  5. 鍋にしょうゆ・酒・砂糖を入れて中火で煮立て、いわし・梅干しを重ならないように並べ、ふたをして4~5分間煮る。

夏イカと新生姜の煮もの

夏イカと新生姜の煮もの
シンプルな煮ものには素材の味がギュッと凝縮されています。たくさん作って、煮汁で炊き込みご飯にするのもオススメです。

材料(4人分)

  • スルメイカ小さめ4杯
  • 新生姜60g
  • 水200ml
  • 酒大さじ4
  • しょうゆ大さじ6
  • 砂糖大さじ4

作り方

  1. スルメイカはゲソを引き抜き、わた、目を除いてきれいに洗う。
  2. エンペラは2等分、胴は輪切りに、ゲソは食べやすい長さに切る。皮つきのままでOK。
  3. 新生姜は皮付きのまま2mmくらいの薄切りにする。
  4. 鍋に水、スルメイカ、生姜を入れて火にかける。
  5. 沸騰したらアクを取り、調味料を入れて煮飛ばしながら5分ほど煮込む。
  6. 火を止めて熱を冷ましながら味をしみ込ませる

まとめ

夏の魚とは?選び方や美味しい食べ方を紹介
夏が旬の魚の種類や、産卵前の魚が美味しい理由、新鮮な魚の選び方、簡単レシピを紹介しました。

最近では洋風の料理が中心のご家庭も多く、夏はとくにスタミナをつけるためにお肉を選びがちかもしれませんね。夏が旬の魚には、タンパク質やビタミン、DHAやEPAなどの栄養素が豊富です。

「暑い夏に台所で魚を料理するのが大変!」と思うかもしれませんが、簡単レシピで魚料理を手早く作り、作り置きしておくと家事がラクになりますよ。

まとめ

  1. 夏が旬の魚とは秋に産卵期を迎える魚
  2. 旬の言葉は魚が由来
  3. 夏が旬の魚は栄養が豊富で夏バテ防止に効果的
  4. 夏が旬の魚のレシピを知ることで美味しく栄養摂ることができる


紹介した魚以外にも、夏が旬の魚はたくさんの種類があります。店頭に並ぶ魚をよく観察し、旬のおいしい魚料理を楽しみましょう。

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